苗までは順調だったのに、失敗してしまったユーストマ リベンジ
家庭菜園を始めて植物の栽培が楽しくなってきた頃、ふと目についたのがバルカンマリンという品種のユーストマ(トルコキキョウ)でした。
一重のシンプルな姿形ですが、白い花びらに濃い紫の縁取りに、なんとなく凛とした佇まいを感じ、一目で気に入ってしまいました。
種から育てるのは大変らしいのですが、このバルカンマリンという品種の苗が売り出されることがあるのか分かりません。
おまけに、すでに11月も後半、裏面の種蒔きの時期も過ぎており、来年、改めてとも思いましたが我慢できずに購入してしまいました(笑)
蒔き時期遅れましたが、なんとか発芽してくれて、春になり、多少、生長が遅れてる感じではありましたが、どんどん大きく育っていっていた時、それは起こりました。
順調に育っていたのに、急にこんな感じの奇形に…
しかも、20以上あった株すべてで症状が出ており、なにが起こっているのか分かりませんでした。
一部の株だけなら、何かしらの病気かなと思えますが、すべての株で発生しています。
そこで素人なりに考えた結果、肥料の量が多かったのでは?と思うようになりました。
ポットから植え替える時に、野菜の場合と同じように肥料をすべての株に与えていました。
ユーストマには、月に2回くらい薄めた液肥を与えるくらいでよかったみたいなのです。
一応の納得できそうな理由を思いついたので、大量の水を与えて少しでも肥料を薄めようと試みました。
ですが、改善できたとはいえず、なんとか花を咲かせてくれた株は2株だけという散々な結果となりました。
なので!
なのでなので!
もう一回、同じバルカンマリンを育ててみることにしました。
今度こそ沢山の花を綺麗に咲かせたいのです。
前回は、種の蒔き時期が遅れた11月下旬でしたが、今回は10月上旬と1か月以上早く種を蒔きました。
なので、種の蒔き時期の違いで、どのように成長に差が出るのかも見ていきたいと思います。
今度こそ、順調に育って綺麗な花を咲かせて欲しいです。
種蒔き
10月9日に種蒔き、秋蒔きの時期が9~10月なので、適期ど真ん中のはずです。
また、前回は11月下旬に種蒔きだったので、1か月半くらい早いタイミングになります。
ユーストマ(トルコキキョウ)の種は非常に小さいため、蒔きやすくするために粘土のようなもので種をコーティングした写真のようなコート種子と呼ばれる形状でした。
大きさは爪楊枝の直径と同じくらいの大きさです。
前回はセルトレイに蒔きましたが、セルトレイからポットへの鉢上げが面倒だった(笑)ので、今回は直接ポットへ種蒔きです。
ポットは、スリット鉢の2号を使用しました。
さて、赤い〇で囲んだ中心に種があるのが分かりますでしょうか?
よしよし、赤い〇のおかげで種が分かりやすくなってるなと思っていたら、よく見たらすぐ右下にもう一つ種がありましたww
用意したポットよりも種が多いため、1つのポットに複数個を蒔いていること、忘れていました…
さて、種は粘土のようなもので包まれており、このままでは芽は出ないらしいので、霧吹きで念入りに水をかけて粘土を溶かしました。
発芽するまでは、絶対に乾燥させてはいけないみたいなので、前回同様、底面給水できるように浅く水没させます。
原産地では、雨季に発芽するらしく、常に湿っている方が都合が良いみたいです。
また、日光や風で表面が乾燥しないように、不織布で覆っておきました。
今回は、種蒔きが早く、気温も発芽温度を満たすため、屋外に配置してみます。
前回は屋内で管理していたのですが、置き場所に困っていたので助かりますw
ユーストマは、発芽させるのが大変みたいで、発芽さえしてしまえばなんとかなるとも聞きました。
屋外での管理でも前回同様、沢山発芽してくれることを祈ります。
ということで、今度こそ満開の花が咲くように、気をつけていきたいです!!
11月24日に種蒔き(袋の裏面に記載されていた巻き時よりも1か月弱ほど遅れていました)
前回はセルトレイに本当に小さな種を蒔きました。
コート種子なので、種を露出させるために霧吹きでコートを溶かす必要があります。
思ったよりも簡単に、すぐに溶け始めます。
完全に白いコート部分が無くなるまで霧吹きで溶かし続けました。
ここはセルトレイに蒔くか、大き目のスリット鉢に蒔くかの違いはありますが、大きな違いはないですね。
あと、すでに気温が発芽温度を満たさないため、22~23度くらいの室内で管理していました。
発芽
10月22日、種まきから丁度2週間の14日目、発芽しているポットを発見しました。
ほぼ中心に、ちっちゃな双葉が見えますでしょうか?
ポットは2号鉢なので、直径は約6㎝になります。
パッと見て3mmくらいでしょうか、本当に小さいです。
さて、発芽までの日数を前回と比較すると、
- 今回(10月9日種蒔き)…14日目
- 前回(11月24日種蒔き)…34日目
となりました。
前回は屋内管理で、室温はほぼ23度前後だったかと思います。
今回は屋外ですが、気温は最高で25度を超え、最低でも18度くらいなので、ほぼ同じ条件のように思えますが、不織布越しとはいえ日光に当たっているので、ポットの表面は30度くらいにはなっていたのかなぁ、それで発芽までの日数が半分以下になったのかなぁと思っています。
とりあえず、適期に種を蒔くのが間違いないなと思いました。
当たり前のことだけどww
12月27日、種蒔き後34日目に発芽です。
種蒔きの適期から1か月くらい遅れていたし、いつまでたっても芽がでなかったので、半分諦めかけていたので、一面黒っぽいところに緑色がちょんと目についた時、本当にビックリしたことを覚えています。
あまりの小ささに、5円玉を比較対象として一緒に写真を撮ってみました。
いやぁ、ホントに小さいですよね。
本葉1対目
11月4日(27日目)、小さな本葉が出始めていました。
小さな小さな双葉がちょっとづつ大きくなって来てはいましたが、本葉が出始めるまでおおよそ2週間かかったことになります。
11月15日(38日目)、小さな本葉が出始めたのを確認してから11日後の様子です。
本葉が出始めてからどの段階で本葉が完成なのか判断がつかないので、種まきから本葉が出始めた日数を前回と比べてみたいと思います。
- 今回(11月4日)…27日目
- 前回(3月3日)…100日目
本葉が出始めるまで、今回と前回とで随分と差が出たなぁというのが率直な感想です。
先にも書きましたが、前回は室内管理だったので気温での不利はあまりないはずです。
ということは、違いは双葉の時点で日光に当たっているか、当たっていないかなのかなと思います。
日の光が当たることで、ポット自体が気温以上の温度になっていることと、双葉で光合成を十分に行えたことが生長が早かった事の理由に挙げられるのかと考えました。
やっぱり、日の光って大事なんだなぁ。
あ、ちなみに、2000倍くらいに薄めたハイポネックスを週1くらいで与えていました。
ですが、そろそろ寒くなってきたので、追肥は控えるようにしています。
3月3日(100日目)、ずっと双葉のままだったため、ちょっと目を離していたら、本葉が出始めていました。
ず~~~っと双葉のまま変化が無く、大丈夫なのかなぁと思っていたので、ふと見たら本葉が出始めていたのでビックリしました。
3月8日(105日目)、さらに5日経つと本葉も大きくなってきている芽もありました。
ついこの前までほとんど変化が無かったのに…
記憶はうろ覚えですが、本葉が出始めてから、日中は外に出してお日様に当てるようにしたと思うので、それがよかったのかなと思います。
よく分かんないんだけどww
本葉2~3対目
11月23日、種まきから46日目、2対目・2節目の本葉が顔を覗かせてきました。
1対目の本葉が出始めてから2対目の本葉が出始めるまで、だいだい19日かかっており、だんだんと成長が鈍化してきているように思えます。
今年は11月に入っても20度を超える日もあり、夏日を記録する日すらありましたが、中旬・下旬となってくると20度に届かない日が続くようになってきました。
やはり、気温が下がってきてるのが影響しているのでしょうかね。
ちなみに、2対目の本葉が顔を出した日を前回と比べると、
- 今回(11月4日)…46日目
- 前回(3月3日)…127日目
となります。
日光が当たっていることで生長が早まる、というか、前回が日に当たっていなくて生長が遅れている感じでしょうか。
この段階ではずいぶんと差が付いていますが、来春、再び成長を始めた時にどうなっているのかが楽しみです。
12月10日(63日目)、すこしは2対目の本葉も大きくなってきている気がします。
が、ほぼ成長は止まってきているような気もするので、この大きさのまま越冬となりそうな雰囲気です。
今心配なのは、この大きさで冬を迎えることになるのですが、このまま屋外での管理を予定しているので、無事に冬を超えてくれるかどうかです。
もちろん霜や寒風の当たらない場所には移動させますが、暖房の効いた室内に入れる予定はありません。
ネットを調べても、寒くない場所で管理とか記載しているものもありますが、具体的に株の成長度合いがどのくらいだったら大丈夫とか、目安が分からなかったので、余計に心配しています。
3月30日(127日目)、2対目の本葉が出てきました。
生長はゆっくりですが、着実に大きくなって来てくれているように思えます。
それでも、まだまだ小さいですがww
4月4日(132日目)、4月に入り最高気温も20度を超え始め、最低気温も10度を超え始めたので、屋外での管理に移行してみました。
また、セルトレイからポット(スリット鉢2号)に鉢上げしました。
今思えば、正直、もう少し大きくなるまでセルトレイで育苗してもいいような気もしますが、セルトレイの底面の穴から根っこが出ていたので、鉢上げしたように記憶しています。
4月9日(137日目)、2対目の本葉も大きくなり始めており、鉢上げもうまくいったと胸をなでおろしていました。
余談ですが、この頃だと思うのですが、ホームセンターでユーストマの苗が売られていました。
その苗は、高さも7~8cmくらい、葉も1枚1枚が4cmくらいあり、大きさの違いに軽くショックを受けた記憶があります。
まあ、いいんですけどね…w
12月25日(78日目)
2月並みの強い寒波が1週間ほど続きましたが、今の所大丈夫そうです。
一応、外気が直接当たらないように、ダイソーで購入した食器入れに入れ、締め切らないようにちょっとだけ隙間を開けて蓋をして、なんちゃって保温をしています。
ただ、やはり生育には厳しい温度なのか、ほとんど変化がないですね。
水やりはほとんど行わず、2週間に1回くらいのペースでもほとんど乾燥することはない日が続いています。
1月28日(112日目)
年が明け、前回の写真から約1か月経った様子がこちらです。
ご覧の通り、ほとんど変化はありませんが、枯れることもなく、現状維持です。
寒い季節を耐え、春が来るのを待っているのでしょうね。
まわりの鉢の様子ですが、どれも同じように生長を止め、暖かくなるのを待っています。
今の所、枯れてしまった株はひとつもありません。
このまま無事に生長を再開してくれることを祈るばかりです。
苗の成長
3月15日(159日目)
生長が長く止まっていたユーストマですが、ようやく変化が見られました!
新しい葉が出てきているのが見えます。
また、もともと出ていた葉も少し大きくなっているようにも感じられます。
とりあえず、無事に冬を越してくれたことが確認できたと思うので、一安心ですね。
4月11日(186日目)
さらにおおよそ1か月後、また次の葉が出てきました。
生長が再開したと言っても、1か月で1対の葉が出てくるくらいと、まだまだ成長のスピードは非常に遅いですね。
体感的にはずいぶん暖かくなったなぁ、暑い日もあるのになぁと思うのですが、たまに寒い日もあるので、慎重に確実に大きくなっているのかもしれませんね。
5月14日(219日目)
さらに1か月くらい経過した様子がこちらです。
ついに上へ茎が伸び始め、葉の大きさも4~5倍くらいに急激に大きくなってきました。
ここまで苗がしっかりしてくると、水やりもジャーっと雑に水をかけてしまうので、葉の上に土が少し乗ったりと、私のおおざっぱなところが出てしまっていますね…
生長が遅めの他の苗も、徐々に上へと生長を始めているので、ようやく生長スイッチが入った感じです。
ここからはどんどん大きくなってくれると思うのですが、前回の苗の状態と比較すると、やや苗の大きさが小さい感じがします。
液肥を与える回数が少なかったのかなぁと思ったりもしますが、前回は肥料過多で奇形になってしまったと考えているので、固形の肥料は与えず、薄めの液肥でこのまま育てていく予定です。
今回こそ、無事に花が咲いて欲しいです。
5月1日(159日目)、3対目の本葉が出始めた姿形のまま、全体的に大きくなってきました。
縦には伸びず、1枚1枚の葉が大きくなっている感じです。
5月5日(163日目)、いままで地表にペタッと広がっていた印象だった苗が、ついに天を目指して成長を始めたように見えます!!
最低気温も10度を下回る日がほぼ無くなり、最高気温は20度以上が多くなってきたのが生長のスイッチをONにしたのでしょうか。
5月9日(167日目)、さらに4日後、目に見えて茎が伸び始めてきました。
ここまでくると、無事に開花まで持っていける!そうと思えてきました。
定植
ロゼッタ
5月22日(180日目)、本葉がポットからはみ出してきたので、定植というか最後の鉢上げを行いました。
ポットから苗を取り出してみると、結構太めの白い根が多く見えました。
スリット鉢を用いているので、根がぐるぐる回るルーピングはしていないように見えます、たぶんw
根を傷つけないように丁寧に、1つづつ植え替えました。
一部の鉢に黒っぽい灰色の資材が土の表面に見えると思いますが、これは燻炭になります。
この頃みた何かの動画で、燻炭が微生物の住処になったり、保肥力があがったり良いことずくめらしいと聞き、ミーハーに撒いてみましたww
効果のほどは、不明のままです(笑)
株の成長期
ロゼッタ
6月4日(193日目)、定植から13日後、無事に活着し、株も大きくなってきました。
縦へも生長し始めましたが、茎や葉自体も同時に大きくなってきています。
順調、順調と安心して見ていました。
この頃までは…
6月15日(204日目)、葉の先が写真のように枯れていました…
ユーストマ(トルコキキョウ)は、チップバーンと呼ばれる葉の先が枯れる症状が出ることがあるそうで、カルシウム不足だったり、湿度が高い状態が続くことだったりで発生するそうです。
とりあえず、カルシウムの葉面散布を行うために、ペットボトルに水を入れ消石灰を追加して振り振り。
白く濁ったあと1日放置して消石灰が沈殿したあと、透明な上澄みをさらに水で薄めて霧吹きで葉面散布を実施。
症状が治まってくれるといいなとこの時は考えていました。
6月23日(212日目)、葉先が枯れているだけではなく、よく見ると茎や葉が捻じれてしまっているような…
葉先が枯れる株は一部だけだったのですが、この捻じれてしまう症状はすべての株に見られました。
病気だったら一部の株から始まって、徐々に広がっていくのが普通だと思うのですが、この捻じれ症状は同時に発生したように見えました。
いったい何が起きたのかネットを調べようにも同じような症状を見つけることができず、もう様子を見るしかできることはありませんでした…
7月4日(223日目)、症状の軽重はあれ、一応生長は継続しているみたいです。
ですが、ご覧のようにまともに花が咲いてくれるのか、甚だ疑問な状況になってしまいました。
この頃だと思うのですが、すべての株で症状がでているので、すべての株に共通した悪影響を与えそうなことを改めて考えました。
メロンやスイカも育ててみていたのですが、追肥を行った翌日、葉が萎れてしまったり、メロンに至ってはそのまま枯れてしまいそうになる株もありました。
そこから肥料が多すぎたのでは?と考えがました。
定植時に、直接根に当たらないように土を間に挟んではいましたが、野菜を育てる時と同じような量の肥料を与えていました。
あまりにも肥料が多すぎて、濃度が高くなり、株の生長に悪影響を与えたのではと考えました。
なので、大量の水を鉢に流して、少しでも肥料分を流出させるよう試みました。
すでに症状はかなりの部分に及んでいるので、どこまで効果があったかは分かりませんが、少しでも良くなっていればいいなと思っていました。
蕾
ロゼッタ
7月4日(223日目)、一部の症状が比較的マシな株の先端に、蕾っぽいものが見えるようになりました。
蕾っぽいものが捻じれてしまっているものも多くありましたが、一部、もしかしたらと思わせてくれる比較的正常に近い蕾も見受けられます。
どこまでの花が咲いてくれるのか分かりませんが、ちょっとでも咲いてくれることを祈っていました。
7月14日(233日目)、捻じ症状のある中、なんとか蕾が伸びて来ています。
花びらに当たる部分は緑のままだし、これが正常なのか異常なのか、初めて育てるから分からないことだらけです。
開花
7月23日(242日目)、蕾が開き始めました。
が、花弁は黄緑色で少し白っぽく変わってきましたが、白い花びらに紫の縁取りにこれから色づいてくるのか、半信半疑でした。
7月26日(245日目)、花びらが色づき始めていました!
ただ、茎や葉と同じように、花びらが捻じれているというか、しわしわのままなのです。
これからシワが伸びることを期待しましたが、この花はこれ以上変わることはありませんでした…
8月11日(261日目)、最初の花が咲くと同時に伸び始めていた枝と蕾は、捻じれの影響はあまり見受けられず、葉が少し捻じれている?という感じで生長しました。
そして開花したのがこちらの花たちです。
花びらの縁がヨレてしまっています。
8月17日(267日目)、結局、花が咲いた株は3株のみでした。
その中で、一番綺麗に咲いた花がこちらです。
白い花弁に紫の縁取りが綺麗なバルカンマリン。
2株とはいえ、花が咲いてくれて嬉しかったですが、やはり綺麗な花が沢山咲いた様を見たく、リベンジを誓いました。
次こそは綺麗に沢山咲いてくれることを祈って!!
おわりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。